ソロ名義での3作目のアルバム「Taiteilijaelämää」(1995年)のタイトル曲であるこの曲は、Ismoの最も有名な代表曲の1つであり、“Taiteilijaelämää(芸術家の人生)”という言葉そのものがIsmoの代名詞のようにもなっています。 ブラックなユーモアにあふれたシニカルな描写は、まさにフィンランドらしさを感じさせます。 Ismoは自らの詩集の前書きで、「歌をつくることは私にとって、趣味であり、仕事であり、信仰であり、そしてセラピーである」と書いています。 アーティストであるということは、Ismoの人生の中でとても大きな意味を持っているのでしょう。 Taiteilijaelämää 芸術家の人生
大麻3グラムが 1日摂取量 アンフェタミンを 同時に数回吸入 さあ ビールジョッキ(注1)20杯ほど ふんだくりに行くぞ こんな真夜中に のどが渇いたら 過度に 少しだけ過度に 俺に見合った摂取量は 過度に 少しだけ過度に 俺は必要とする 栄養のために 再びむやみに すぐに恋しなければならない 朝 昼間を そりに乗せる、 "雪"(注2)があってもなくても そりで 俺たちは 冥王星へ飛んでいく、 野暮なヤツ(注3)はやらない コカイン、LSD、エクスタシー - そして Oh Yeah いつも 軽食には すがすがしいコスケンコルヴァ(注4)が口に合う 過度に 少しだけ過度に 俺はキノコをむさぼる 過度に 少しだけ過度に 俺は錠剤で落ち着く 毎晩、過度に恋するとき 芸術家の人生 - 俺、メッレリ(注5) そして モリソン(注6) 芸術家の人生 - 俺の名前は すぐに歴史の本に載る 芸術家の人生 - エイノ(注7)、ペナ(注8) そして ジョンのように 芸術家の人生 歴史の黄色くなった葉っぱが 木から落ちる そして 雪が地面を覆う 明日 どこかから早急に 金を工面しなければならない 助成金は ロッカーがよろよろ歩くよりも 早く走っていく 子供たちのブタの貯金箱を ハンマーで 開けなければならない あるいは "文化"(注9)が ズボンを下ろしてしゃがみ 茂みの中でクソをする 過度に、再び感じる ぞっとするような批評家が俺を悩ますのを 過度に、そいつは過度に要求する 俺のちっちゃな魂から 再びむやみに すぐに恋しなければならない 芸術家の人生 - 俺、メッレリ そして モリソン 芸術家の人生 - 俺の名前は すぐに歴史の本に載る 芸術家の人生 - エイノ、ペナ そして ジョンのように 芸術家の人生 歴史の黄色くなった葉っぱが 木から落ちる そして 雪が地面を覆う 注1;約0.5リットル 注2;(雪に似た白い粉末状の)"コカイン"とかけている。 注3;原詩では"Rillumarei" 1940~50年代に盛んだった娯楽の一種。一般的に、大衆向けの低俗な文化とみなされる。 注4;フィンランドの代表的なウォッカ 注5;Arto Melleri フィンランドの詩人、作家 注6;ドアーズのジム・モリソン 注7;Eino Leino フィンランドの作家、詩人、ジャーナリスト 注8;Pentti Saarikoski フィンランドの詩人、作家 注9;原詩では"kulttuuri"(=culture)ではなく、"kylttyyri"と綴られている。ヘルシンキの方言を用いて、「文化」とは何かを問うた"Kyltyyri"というタイトルのEino Leinoの詩がある。
2 Comments
EIKO
14/6/2017 22:53:40
ブラックユーモアとシニカルな歌詞が、どこか滑稽なメロディーに乗ってる、この絶妙なバランス感覚!
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Ismo Alanko来日公演実行委員会
14/6/2017 23:46:43
去年の春のツアーのとき、Ismoはこの曲を非常に力強く感情を込めて歌っていて、それを見たとき、ものすごく感動すると同時に苦しくさえなりました。ときには不安定な状況に陥りつつも、Ismoにとってアーティストであるということは、最終的には自分自身の人生を救う手段にもなり得たのだろうなって。本当に涙が出そうでした...。
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