今日は昨日に引き続き、とてもフィンランドらしいユニークな1曲をご紹介したいと思います。 この曲は、ソロ名義での4thアルバム「Irti」のオープニングトラックです。 歌詞の中には、ヘルシンキの有名な4つの彫像が登場します。 ヘルシンキを観光の際には、是非この曲を思い出してみてください。 Piste ピリオド(注1)
かつてヘルシンキで ひとりで 私は真夜中すぎに道沿いに歩き そして自分の人生について思い巡らす 私はよく考える、なぜ精神はいつも汚物バケツを首すじに注ぎ そして入浴を楽しむのだろう 中央郵便局のそばで 私は聞き慣れた声を聞く しかし 他の誰も見当たらない その騎手(注2)以外には 私は近くへ歩み寄り、耳を傾ける 馬は暖かく、石は呼吸している 月がスタジアム(注3)のタワーのあたりにあるとき 元帥からひどい罵り言葉が放たれる すでに頭がおかしくなり始めているのか、私はよく考える 家へ帰ろうかと 石の元帥が震える声で叫ぶとき: “私は今これを明らかにする:私はあなたがたすべてを愛している 以上” 私たちは馬に乗っていく トーロ地区を通って、海岸へ向かって 公園へ そこでは見慣れた金属製の顔(注4)が 赤らんだ色になっている シッベ(注5)はポケット瓶を唇へ持ち上げ そして子供のように微笑む 満月が輝き、私たち3人の仲間は “人生よ ありがとう”(注6)を歌いはじめる オルガンパイプはひっくり返され、石の屍は地面の中へ掘られる 月が雲の背後に隠れているとき 私たちは朗らかに飛ぶ ハヴィス・アマンダ(注7)のところへ 彼女は歌に屈服し、アシカたちはスパークリングワインを吐き出す 震えながら 私たちは悲しきワルツ(注8)を歌う 私は今これを明らかにする:私はあなたがたすべてを愛している 以上 月が3人の鍛冶屋(注9)の上で満ちているとき 狂宴があちこちにとどろく 憧れが消えていく、私は故鍛冶屋からハンマーを借りる 私たちはリズムを打つ 骨をガタガタ鳴らしながら 私は今これを明らかにする:私はあなたがたすべてを愛している 以上 以上 以上 注1;発話の終わりを強調するための言葉。「(以上)終わり」「それだけだ」の意。 注2;マンネルヘイム元帥の乗馬像。ヘルシンキ現代美術館(Kiasma)の近くに建っている。 注3;ヘルシンキ・オリンピックスタジアム。 注4;シベリウス公園にあるモニュメント。シベリウスの顔とパイプオルガンをモチーフにしている。 注5;シベリウス。 注6;”elämälle kiitos” 原曲はチリのシンガーソングライター Violeta Parraの”Gracias a la Vida”で、フィンランドではLiisa Tavi やArja Saijonmaaなどが歌っている。 注7;マーケット広場に建つ乙女像。噴水となっており、4体のアシカ像が取り囲んでいる。ヘルシンキの再生の象徴として制作された。 注8;「悲しきワルツ」(Valse triste)はシベリウスのオーケストラ曲。 注9;ストックマン(デパート)の近くに建つ3人の鍛冶屋像。労働と連帯の象徴。
4 Comments
EIKO
7/11/2017 22:30:34
ユニークだよね!
Reply
Ismo Alanko来日公演実行委員会
7/11/2017 22:42:42
この曲は、この前EIKOさんがおっしゃっていたように詩と曲がすごくマッチしていて、まさにオープニングにピッタリ!
Reply
a.o.
8/11/2017 13:08:35
この曲は痺れるほどカッコイイです。
Reply
Ismo Alanko来日公演実行委員会
8/11/2017 21:06:16
この曲はイントロからして、ビビビッときますよね!Ismoの音楽は五感がいくつあっても足りないくらい、いろんな感覚を体験させられます。
Reply
Leave a Reply. |
Authorこのブログは、Ismo Alanko来日公演実行委員会が運営しています。Ismoファンの交流の場にできればと思っておりますので、どうぞお気軽にご参加ください。 Archives
November 2018
Categories
All
|