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ここでは、Ismo Alankoの曲紹介やフィンランドのよもやま話などを書いていきたいと思います。
フィンランド語の原詩は、オフィシャルサイト(https://www.ismoalanko.com/)の"SANOITUKSET"のコーナーに掲載されています。
  ISMO ALANKO JAPAN TOUR
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Piste - Ismo Alanko (1996)

7/11/2017

4 Comments

 
今日は昨日に引き続き、とてもフィンランドらしいユニークな1曲をご紹介したいと思います。
この曲は、ソロ名義での4thアルバム「Irti」のオープニングトラックです。
歌詞の中には、ヘルシンキの有名な4つの彫像が登場します。
​ヘルシンキを観光の際には、是非この曲を思い出してみてください。

Piste   ピリオド(注1)
 
かつてヘルシンキで ひとりで
私は真夜中すぎに道沿いに歩き そして自分の人生について思い巡らす
私はよく考える、なぜ精神はいつも汚物バケツを首すじに注ぎ
そして入浴を楽しむのだろう
中央郵便局のそばで 私は聞き慣れた声を聞く
しかし 他の誰も見当たらない その騎手(注2)以外には
私は近くへ歩み寄り、耳を傾ける
馬は暖かく、石は呼吸している
月がスタジアム(注3)のタワーのあたりにあるとき
元帥からひどい罵り言葉が放たれる
すでに頭がおかしくなり始めているのか、私はよく考える 家へ帰ろうかと
石の元帥が震える声で叫ぶとき:
“私は今これを明らかにする:私はあなたがたすべてを愛している
以上”
 
私たちは馬に乗っていく トーロ地区を通って、海岸へ向かって 公園へ
そこでは見慣れた金属製の顔(注4)が 赤らんだ色になっている
シッベ(注5)はポケット瓶を唇へ持ち上げ そして子供のように微笑む
満月が輝き、私たち3人の仲間は
“人生よ ありがとう”(注6)を歌いはじめる
オルガンパイプはひっくり返され、石の屍は地面の中へ掘られる
月が雲の背後に隠れているとき
私たちは朗らかに飛ぶ ハヴィス・アマンダ(注7)のところへ
彼女は歌に屈服し、アシカたちはスパークリングワインを吐き出す
震えながら 私たちは悲しきワルツ(注8)を歌う
私は今これを明らかにする:私はあなたがたすべてを愛している
以上
 
月が3人の鍛冶屋(注9)の上で満ちているとき
狂宴があちこちにとどろく
憧れが消えていく、私は故鍛冶屋からハンマーを借りる
私たちはリズムを打つ 骨をガタガタ鳴らしながら
 
私は今これを明らかにする:私はあなたがたすべてを愛している
以上
以上
以上
 
 
注1;発話の終わりを強調するための言葉。「(以上)終わり」「それだけだ」の意。
注2;マンネルヘイム元帥の乗馬像。ヘルシンキ現代美術館(Kiasma)の近くに建っている。
注3;ヘルシンキ・オリンピックスタジアム。
注4;シベリウス公園にあるモニュメント。シベリウスの顔とパイプオルガンをモチーフにしている。
注5;シベリウス。
注6;”elämälle kiitos” 原曲はチリのシンガーソングライター Violeta Parraの”Gracias a la Vida”で、フィンランドではLiisa Tavi やArja Saijonmaaなどが歌っている。
注7;マーケット広場に建つ乙女像。噴水となっており、4体のアシカ像が取り囲んでいる。ヘルシンキの再生の象徴として制作された。
注8;「悲しきワルツ」(Valse triste)はシベリウスのオーケストラ曲。
注9;ストックマン(デパート)の近くに建つ3人の鍛冶屋像。労働と連帯の象徴。
4 Comments
EIKO
7/11/2017 22:30:34

ユニークだよね!
この曲がオープニングに来ることで、アルバム全体も凄くいい曲順に思えます。
昔、レコードだった頃のA面一曲目っぽい曲(^^)
この感覚、若い人には解らない(^^)

Reply
Ismo Alanko来日公演実行委員会
7/11/2017 22:42:42

この曲は、この前EIKOさんがおっしゃっていたように詩と曲がすごくマッチしていて、まさにオープニングにピッタリ!
あらかじめ決められた曲順でアルバムを聴くことが常識だったレコード世代にとっては、1曲目っていうのはすごく大事なんですよね。その点、Ismoは今でもアルバムの曲順をよく練っているアーティストなので、そんなところもまたステキだなって思います。

Reply
a.o.
8/11/2017 13:08:35

この曲は痺れるほどカッコイイです。
「憧れが消えていく、私は故鍛冶屋からハンマーを借りる
私たちはリズムを打つ 骨をガタガタ鳴らしながら」という感じでビシビシ鞭打たれているくらいに痺れました。

Reply
Ismo Alanko来日公演実行委員会
8/11/2017 21:06:16

この曲はイントロからして、ビビビッときますよね!Ismoの音楽は五感がいくつあっても足りないくらい、いろんな感覚を体験させられます。
そして、自己嫌悪に陥っているときにこの曲を聴くと、別に清く、正しく、美しく生きる必要なんてないよな、と妙に納得して開き直れて快感です。

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