私がIsmoの来日公演を企画するに至ったいきさつを書いてみたいと思います。
まず、今回はIsmoと出会うまでの前編です。 今振り返ってみると、いろいろな偶然が少しずつ繋がって、辿り着くべきところに辿り着く運命の不可思議さみたいなものをつくづく感じます。 私はもともと音楽マニアで、日本に紹介されている膨大な音楽は世界の音楽の縮図だと思い込んでいました。 あるとき、ハンガリーのOmegaに関するやりとりを通じて、当時親交のあったジャーマンロックのマニアの方から、お礼として、ドイツのテレビ局WDRで放映された「Die Deutschrock-Nacht」という音楽特番の録画をいただきました。 そこで、Ton Steine Scherbenを知り、故Rio Reiserにすっかり魅了されました。同時に、Rioはドイツ語ロックの開拓者として本国では有名であるにもかかわらず、日本ではほとんど知られていないという事実に大きなショックを受けました。 それ以来、私は世界中の非英語圏の母国語で歌われるロックに興味を持ち、自力でいろいろ調べていくうちに、どの国にも多くの国民に愛され、支持されている素晴らしいアーティストがいることに気づきました。当たり前のことなのですが、それは私にとっては新鮮な驚きであり、自分がいかに井の中の蛙だったか思い知らされました。 やがて、私は共産圏のロックにハマりました。とにかく、共産圏ではロックに対するモチベーションが全然違います。ちょうどその頃、精神的にまいっていたので、そういう音楽により共感しやすかったのかもしれません。 (余談ですが、前述のOmegaの本国での立ち位置を考えると、日本ではほとんど“プログレ”の範疇でしか語られないことにかなり違和感を感じたりします。) ロシアのロック史について知りたくて、「ゴルバチョフはロックが好き?」(アルテーミー・トロイツキー著)という本を読んでいたところ、モスクワで行われた第12回国際青少年フェスティバルの話が出てきて、その中にフィンランドのシエルン・ベリエット(Sielun Veljet)に関する記述がありました。 彼らのライヴを見た元アフトーグラフのメンバー、クリス・ケルミの言葉「ぼくたちは、自分たちの肉体を使ってここまでやることができない。たとえ禁止されていなかったとしても...彼らのようにはやれないんだ」が深く胸に突き刺さりました。そして、同時にシエルン・ベリエットって一体どんなバンド??と私の好奇心は果てしなく膨らみました。 ちょうどそのタイミングで、共産圏ロック仲間であり、海外からのCD共同通販仲間でもあった友人から、なぜか急に「フィンランドからCDを取り寄せよう」というお誘いがありました。 こうして、私はSielun Veljetをはじめ、Ismo Alanko関係のCD、DVDを何枚か購入したのです。2010年夏の出来事でした。 そのとき購入したSielun VeljetのDVDに収録されていたL’Amourder名義の87年モスクワでのこのライヴ映像は強烈なインパクトがありました。 (この”I have a dream”という曲は、”On mulla unelma”の英語バージョンです。この曲の紹介はまた後日。)
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そして、まもなく2011年にヨエンスーで開催される夏フェス Ilosaarirockの40周年記念として、Sielun Veljetが再結成されるというビッグニュースを知り、初めてフィンランドを訪れたのでした。
ですから、私は厳密にはフィンランド好きというよりは、Ismoがいるからフィンランドを好きになったのです。
4 Comments
EIKO
24/5/2017 12:41:47
フィンランド好きというよりはIsmoがいるからフィンランドが好きになったってのは、とてもよくわかります。
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Ismo Alanko来日公演実行委員会
24/5/2017 20:33:14
Ismoの魅力はまさにそのとおりですよね!
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EIKO
24/5/2017 21:20:50
私達は、ベルリンの壁崩壊も、ソビエト連邦解体も、リアルタイム世代。
Ismo Alanko来日公演実行委員会
24/5/2017 21:42:12
本当に激動の時代でしたね~。
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