先月5/4~5/6にかけて、タンペレのTampere-taloにて、Ismoフェスティバルが開催されました。 これは、3日間それぞれ異なる形でのIsmoのコンサートを通じて、さまざまな側面からIsmoの経歴と芸術により深く触れることができる非常に画期的な企画であり、全日ソールドアウトとなりました。 1日目:Ismo Alanko & Tampere Filharmonia: Kullankaivajat Jaakko Kuusistoの指揮によるタンペレ・フィルハーモニー管弦楽団との共演で、タイトルの「Kullankaivajat」は「金鉱掘りたち」の意味です。(Ismoの同名曲については こちら) 第2部では、この日のためにオーケストラ用に書き下ろした新曲6曲が披露されました。このうち何曲かはIsmo自身でもレコーディングするかもしれませんが、まだ未定とのことです。 2012年にはフィンランド放送交響楽団(RSO)、昨年11月にはヨエンスー市管弦楽団およびカレリア国立フィルハーモニー管弦楽団の音楽家との共演などを行なってきましたが、この日はIsmo本人にとっても、これまで以上に一番手ごたえのあるコンサートになったそうです。 セットリストおよび編曲者は以下のとおりです。そのほか、アンコールとして、「Taiteilijaelämää」が演奏されました。 2日目:Ismo Alanko Yksin 来日公演と同じスタイルのソロコンサート(ピアノ、ギター、アカペラ)です。 背景には、パートナーのJohanna Sipiläによる絵画をもとにしたヴィジュアル演出もありました。 これまでのソロのレパートリーの中から、レア曲を含むひねりのある選曲が印象的であり、1回目のアンコールではヴィヴァルディの「四季」のように、それぞれ春、夏、秋、冬にちなんだ曲をやってくれました。 セットリストは こちら をご覧ください。 3日目:Ismo Alanko: Parhaat Palat 約2年ぶりとなるバンド形態でのコンサートであり、メンバーは以下のとおりです。 Jussi Jaakonaho – ギター Mikko Mäkelä – ベース Niko Votkin – ドラム、パーカッション Juho Viljanen – 管楽器、キーボード、パーカッション Joakim Berghäll – 管楽器、ギター、キーボード、チェロ タイトル「Parhaat Palat」(最高の曲たち)のとおり、Ismoの全キャリアにわたって、各アルバムから1曲ずつ(代表的なシングル曲も含む)、現在から過去にさかのぼる形で順番に演奏されました。オープニング曲は、先月5/17にリリースされた最新曲「Ei oikeutta」で、この日がバンドバージョンでの初披露となりました。 最初から最後まで非常にエネルギッシュで完成度の高いステージで、現在のこのバンドとしては(少なくとも私が見た中では)最高のパフォーマンスでした。 セットリストは こちら をご覧ください。 アンコールの最後は、初日にIsmoが登場して最初に歌った曲でもある「Muoviruusuja omenapuissa」で締めくくられました。 こちら で2日目と3日目のコンサートの写真(撮影 Tomi Palsa)を見ることができます。 コンサート以外にも、フェルティバル期間中、さまざまなIsmo関連の催しがありました。 Tampere-taloのロビーでは、5/2~5/6にかけて、「Taiteilijaelämää」(芸術家の人生、Ismoの代表曲のタイトル)と題された観覧無料の展示が行なわれました。 Ismoの使用楽器、衣装、プラチナ&ゴールドディスク、ステージ小道具、Johannaによる絵画、ジャケットやポスターのグラフィックアート、写真、その他数々の貴重な資料が満載のとても充実した内容でした。もっとも古いものとして、Hassisen Kone以前にIsmoがやっていたバンド Sightの1975年のライヴポスターもありました。 コンサートの前には、Ismoの関係者をゲストに招いたディスカッションがありました。ゲストは以下のとおりです。 1日目:タンペレ・フィルハーモニー管弦楽団の芸術監督 Helena Hiilivirta、Ismoの曲をオーケストラ用に編曲した作曲家 Timo Hietala 2日目:Ismoの詩集を手掛けたTimo Ernamo、Ismo Alanko Säätiöのギタリストであり、Ismoの作品のプロデュースも行なっているRiku Mattila 3日目:Ismoが最初に所属したレーベル Poko Rekordsの設立者 Epe Helenius、元Fullsteam(Ismoの現在の所属レーベル)、現Music FinlandのNiko Kangas、上記の展示会のキュレーターも務めたグラフィックアーティスト Kari Lahtinen 2日目の様子(中央:Timo Ernamo、右:Riku Mattila) このフェスティバルを記念して、新しいデザインのTシャツの販売やSielun Veljetのレアトラック3CD「Musta laatikko」の再発もありました。 写真左のTaiteilijaelämääのTシャツは、ミュージシャンでもあるVilunki 3000によるデザインです。 これらの商品は、レコードショップ Levykauppa Äxから通販もできます。 → 左のTシャツは こちら (ホワイト、女性用ブラックもあります。) CDと右のTシャツのセットは こちら (女性用Tシャツとのセット、CDのみもあります。) タンペレの図書館 Metsoでは、フェスティバル前日の5/3に1時間におよぶIsmoのロングインタビューが行なわれました。 最後にIsmoはアカペラで「Naapurin saunareissu」を歌いました。(映像 1時間3分45秒~) この曲の歌詞の日本語訳は こちら Metsoの館内では、Ismo関連のCD、レコード、書籍、雑誌の展示もありました。 また、コンサート会場でも、MetsoからIsmo関連作品のレンタルが行なえるというユニークなサービスがありました。フィンランドの図書館は、このように音楽のコレクションも充実しています。 フェスティバルの関連企画ではありませんが、タンペレの博物館センター Vapriikki内にあるPostimuseo(郵便博物館)では、ちょうど「Pienlehtiä ja punkpostia」(Fanzines and Punk Mail )という展覧会が開催されていました。 そこでは、もちろんHassisen Koneも取り上げられていました。 各日、コンサート終了後にはサイン会がありました。 フィンランドのあちこちからファンが集まり、Ismo三昧の日々を堪能した本当に夢のようなフェスティバルでした。 最後にフェスティバルの様子のダイジェスト映像をリンクしておきます。
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November 2018
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